Contents
はじめに
就職活動の初期の頃、「入社してどんな部署に就きたいですか?」と聞かれた時のこと。社会を全く理解していなかった私は
「入社前からやりたいことを決めてしまうと自分の可能性を狭めてしまうので、与えられた仕事を何でも精いっぱいこなすつもりで頑張ります!」
と答え面接官を閉口させてしまったことがあります。
そんなことを思い出させられる本です。
知り合いから薦められて読みました。来月には読書会のテーマ本にもなる予定。
キャリアの方向性を最初からカッチリ決めたほうが良いのか、流れに身を任せたほうが良いのか考えさせられる一冊です。
内容
著書のクランボルツ教授は「計画された偶発性理論」で有名。
平たく言うと「キャリアデザインの8割は予期しなかった出来事によって形成される」というものです。
本書は44人の実例と、そこから得られるヒントの考察、読者が考えるためのワークの3部構成で描かれています。
- 訳あって自分の進みたい道を断念してしまい、妥協して進んだ道で大成功を収めた話
- 求人を探していたが良い仕事に巡り合えなかったが、知り合いにアピールした日を境に仕事のオファーが舞い込むようになった話。
これらに共通しているのは以下の3つではないでしょうか。
①一つのキャリアに固執しないこと
②自分の得意分野を日頃から研ぎ澄ますこと
③チャンスが来たときにアピールできる瞬発力
私はこの中でアピールが非常に苦手です( ;∀;)(知り合いに自分の有能性を訴求するなんて厚かましい!と思ってしまう)
共感できる言葉もたくさんあったので、記録として残します。
やったてみたこともないのに職業を選ぶなんておかしいと思いませんか?
p-30
他にもよく聞く偶然?必然?の幸福
偶然のキャリア。改めて目を向けてみるといろんな例が思い浮かびます。たとえば・・
私は研究者の方にお会いする機会も多いので先生方のプロフィールを拝見する機会も多いです。座右の銘の欄に「人間万事塞翁が馬」を記入されている方、多いんですよね。
学術用語で『セレンディピティ』というのもあります。失敗したと思われる実験を検証してみると、実は大発見だったことが分かった!というアレです。
フレミングがうっかり薬剤をこぼしちゃったらペニシリンの発見につながりノーベル賞を取っちゃったとか、研究の場では偶然が成果につながる話の枚挙に暇がありません。
加えて、TVのバラエティーによく出演されている林修先生は、自著「林修の仕事原論」で『やりたくない仕事を全力でやると、やりたい仕事に近づく」と述べています。彼はもともと物書きになりたかったけども、好きではない塾講師の仕事を続けるうちにメディア出演することになり、最終的に自著を出版できるようになったそうです。
私自身、リーマンショックの影響で研究者を志すのを辞めて営業につきました。今思えば田舎暮らしに向いていない私にとって、都市部に勤務する営業職の方が遥かに向いていただろうなと思います。
ほかにも・・・いや、まだまだ長くなりそうなので、この辺で止めておきましょう。
まとめ・感想
本書を読んで
得意なことを探そう!という方
得意なことをもっと磨き上げよう!という方
いろいろだと思います。
私は、得意なことを他人に自己開示する勇気を持とう!と思わされました。
年末末の忙しい中、最近自分の時間を後回しにしがちでしたが
「来る日のために、今から準備しておくか!」と思い直した1冊です。
