
バイオテクノロジーと情報テクノロジーの融合。日本の研究者も既に取り組んでいる方、いますね。
バイオテクノロジーと情報テクノロジーの融合。日本の研究者も既に取り組んでいる方、います。
はじめに
やっと読了できた。11月から空き時間でフラフラと読み進めていました。
前半は人類の歴史を振り返っているので
世界史を知らないと、何を言っているのか分からないところもチラホラ。
Amazonの口コミには
「内容は、下巻だけで充分だと思う。」
というものが散見されたが、確かに同感。
下巻に入った途端、ぐっと面白くなります。
内容
本書をひとことで言えば
”生命科学とAIが融合していく未来” でしょうか。
データ処理が人間の生き方までも変えていきます。
印象深かった箇所を以下のとおり紹介していきます。
私 たち が 感覚 や 情動 と 呼ぶ もの は、 じつは アルゴリズム に ほかなら ない。
第二章 人間世
人間 を コンピューター アルゴリズム に 置き換える のは、 ますます 簡単 に なっ て いる。 それ は、 アルゴリズム が 利口 に なっ て いる からだけでは なく、 人間 が 専門 化 し て いる からでも ある。
第9章 知能と意識の大いなる分離
人間はあくまで演算処理を行うプロセッサあるとも告げています。
たとえば
・出かけるには車と電車どちらが良いのか?
・どんな人と結婚すればよいのか?
・どのようなキャリアを積めばよいのか?
・戦争を始めるべきなのか?
といった人間の心や経験から来る判断も
コンピューター上のデータとして蓄積・処理し
判断されていく未来が本書では描かれています。
もちろんこれらは1つの可能性と挙げられていて
一方でこのような問いも残されています。
この 世界 には データ に 還元 でき ない もの が ある のでは ない だろ う か?
第11章データ教
まとめ・感想
本書を読んでデータやAIに支配される人類の暗い未来、というより
AIで人類の生き方を良くできないだろうか、と感じました。
新卒の就職活動を真っ先に思い出しました。
リーマンショックとぶつかり、研究職から進路変更しようとしたとき
無数にありすぎる選択肢に途方に暮れた経験があります。
「自分のやりたいことを再考しなさい」といわれてもワケワカラナイ!
人生に迷ったとき、人間の経験を蓄積したアルゴリズムを使って
進むべき道の道標になるのは良いことなのではないかなと思います。
「あなたのやりたいことはコレですよ」とアルゴリズムが計算してくれれば
未来への不安や悩みも減るんじゃないかなぁ。
AIのせいで多くの人間が失業する、という話も社会問題になっていますが
「AIが発達したとき人間はどう生きるべきか?」という問いの答えも
アルゴリズムで計算できないものなのでしょうかね~?