『ヒラリーの野望』から学ぶ、女性リーダー時代の逆境力

女性のパワーを世間は求めてる?逆境力が凄い!

先日メルケルさんの本を読んだ。
そうすると連鎖的に気になったのがヒラリー・クリントン。
女性初の大統領にとても近いところで負けてしまった。。
2020年の出馬は取りやめてしまったが、彼女の掲げた「女性大統領」というコンセプトは確実に次代へ影響を与えた。

日本でもコロナ禍のなかで小池百合子都知事のリーダーシップが注目されている。
女性リーダーが求められる方向に、時代の振り子が振れているのではないだろうか。
そう思って、GW中は女性政治家の半生や考え方に注目している。

そんなわけで今回読んだのは「ヒラリーの野望 -その半生から政策まで」
タイトルの通り、中高校生時代から現在(本書では大統領選)までの生涯を述べている。

“女性初”という言葉は何かとパワフルだ。
その分、順調にいかないことも多かったと思う。

逆境を乗り越えた場面を知ることは、読み手の勇気に変わる。
印象的だったシーンをピックアップしたい。

シーン① 「女性だから」とバカにされる

1つは、1969年にロースクールへ入学したときの話だ。
当時ベトナム戦争が起きていた。
そんな時に彼女らへ向けた教師の言葉は私も憤りを覚える。

「君たち女性は、もっとここに入るのにふさわしい男性がベトナム戦争に行っているから入学できたんだ」

しかし、その言葉を聞いたヒラリーは
エール・ロースクール卒業という女性の名に恥じないキャリアを構築していかなければならなかったのだ。と決意している。彼女の芯の強さが見て取れる。

その後就職した法律事務所でも初の女性弁護士であり、居心地は悪かったようだ。
その時の彼女は、ビルを大統領にするために歯を食いしばって乗り越えた。
目的意識をきちんと持つことが出来れば、多少の逆境を耐えられるという好例ではないだろうか。

シーン② 良かれと思ったことが評価されない

もう一つは、ファーストレディー時代だ。

それまで医療保険制度改革をはじめとして、米国民のためによかれと思って色んなことに一生懸命尽くしてきたが、何をやってもその努力を正当に評価してもらえなかった。

この直後、ヒラリーは夫の不倫問題に毅然とした態度で臨み
民主党議員の応援に没頭した。
そして「アメリカでもっとも尊敬される女性」に選ばれた。

ヒラリーは夫ビルの不倫問題によって国民から大きな同情を得たこと、中間選挙において民主党各候補に対する「英雄的」応援をしたことなどにより、ヒラリー人気は大いに盛り上がっていた。

悲しいことではあるが「評価されるだろう」と思って行ったことが評価されず
意外なところが評価されることがある。
カーリー・フィオリーナも自著で「目の前の仕事を全力で尽くせ。未来のことは考えるな。そうすれば誰かがチャンスをくれる」と語っていた。

“女性初” になれるリーダーというのは、評価されない時期でも折れない精神力を持ち合わせることが必須条件なのかもしれない。

シーン③ 屈辱的でも頭を下げないといけない場面はある

最後に3つ目、大統領選でオバマに敗北したときのことだ。

敗北して悔しいはずであるが、オバマの支持演説を引き受けた。
恩讐を乗り越えた彼女は民主党からの評価を大いに高めることになった。

オバマ政権における国務長官としての4年間、ヒラリーはできるだけ目立たないよう謙虚に振る舞い、オバマを立ててきた。オバマとしても「よく自我を抑えて大統領の自分につくしてくれたものだ」と賛辞を惜しまなかった。

敗北したらやはり悔しい。
しかしそこで、すべきことは次に向けて取るべき行動を計算する。
打算的ではあるが、逆境の対応というのは、その人の評価を大きく上げるものでもあるのかと強く感じた。

最後に

もちろん、これらの逆境の乗り越え方というのは“女性初”に限ったものではないだろう。
何かが上手くいかず苦しんでいる人はぜひ、本書から彼女の芯の強さで勇気づけられて欲しいと思う。アメリカ政治に詳しくなくても読みやすい本だ。