習近平は毛沢東の再来だ⇒『日本人のための中国共産党100年史』

日本人のための中国共産党100年史

 

面白い本を読んだ。
COVID-19騒動の始まったころから、中国共産党の独裁体制に興味があった。
一般市民の民意を抑え込み、有無を言わさず都市封鎖を判断し、その後情報統制(規制)も徹底してきた。

「なぜ彼らは、こんなにも強烈な権力と指導力を持っているのか?」

そう疑問で仕方なかったのだが、本書を読み中国共産党の成り立ちを知って少し納得できた。

◆中国はなぜ共産主義になったのか?
筆者は毎年中国に行っているのだが、いつも疑問に思うことがある。
「中国は共産主義の国なのか? 資本主義の国なのか?」

しかしそれも共産党歴史を知って納得できた。
共産党が生まれた当初は第二次世界大戦前くらい。

欧米諸国の植民地とされた上に、日本も満州を占領し始めた。
閉塞感や絶望感を味わった民衆は政府に不満を抱く。
そしてその希望の光になったのは、隣国・ロシアからもたらされた「共産主義」であった。

民衆は閉塞感を打破しようと共産主義を熱狂的に支持し始めた。
そこに乗っかったのが中国共産党と中国国民党である。

しかし、どうやら共産主義というものは、
激しい権力闘争と粛清を伴うものらしい。

毛沢東はもともと闘争好きだったらしく、
権謀術数をめぐらし、頂点に立ったのだった。

(筆者メモ)
ここまで聞き、非常に現在と似ているように感じた。
三国志のスタートである黄巾の乱もそういうスタートではなかったか。
飢饉を前にして危機感を覚えた一般市民が黄巾賊をよりどころにして立ち上がったところから曹操のような英雄が誕生している。
今回も、清国崩壊を目前にして危機感を覚えた一般市民から毛沢東(や、蒋介石)が誕生している。
で、現在は?
COVID-19の危機を前にして、中国共産党への不信感が中国国内に広まっていると聞く。
反政府デモを経て、新しい中国(違う名前の国かもしれない)が立ち上がりそうな気配を感じている。


◆鄧小平と胡耀邦時代に で靖国問題が発生した

毎年、お盆の時期が近づくたび不思議で仕方ないことがある。
「靖国参拝問題」だ。

日本は何故そんなに中国に遠慮しているのか?

本書を読んで、「なぜ?」が分かるようになった。

当時の中国では開放派(資本主義)の鄧小平・胡耀邦と、保守派(社会主義)が権力争うを繰り広げていた。
解放派は劣勢だった。同時に、日本に対して友好的だった。

そんな中、日本で「教科書検定誤報事件」が起きる。反日の機運が高まっている。
解放派の鄧小平・胡耀邦も日本を非難せざるを得なかった。
そうして、日本を非難することで、保守派からの攻撃を避けることが出来た。

日本としても、親日派の鄧小平・胡耀邦が失脚してしまっては政治的にやりづらくなってしまう。
そうした経緯で、中曽根は靖国参拝を取りやめたのだった。

中国は怒るふりをして、日本は謝るふりをして、水面下では手を結んでいた。

しかしこのウラ話は、われわれ一般人の知るところではない。
そうして今日を迎えてしまったのだった。

◆毛沢東化する習近平
江沢民は飛ばすが(ゴメン)

最近の習近平は怖い。

メディア規制がかかっているとはいえ、
チベット・ウイグル自治区への弾圧の話が耳に入ってくる。

香港ではデモが起き、尖閣問題が勃発しているように台湾へのちょっかいも頻繁に起きてる。
次は北海道・沖縄を占領したがっているという声も聞く。

一体、習近平というのは何者なのだろうか?


本書を読んで少し驚いたのが、もともと彼は、「パッとしない政治家」だったようだ。
権力争いを続けている団派(胡錦涛閥)と上海派(江沢民閥)がある。
どちらにも属しない、第3勢力「太子党」から二世議員の形で誕生したのが習近平だったようだ。当初彼は「無難な男」と評されていた。

それが、団派と上海派の両方が納得する後継者という形で、習近平が急浮上したのだった。

習主席は浮上するや否や、急速に粛清を進めていく。
自分を引き上げてくれた人も粛清していくのだから、それらの怨みを恐れている。
その恐怖が、現在の独裁政治を推し進めているのだ。

(筆者メモ)
習近平は、まるで三国志の司馬懿じゃないか。
司馬懿(と息子)も無能な振りをして、最終的には国を取ってしまった。
…となると、晋と同じ道をたどるのだろうか。


◆終わりに
毛沢東から始まった中国共産党。
胡錦涛・江沢民時代は「脱・毛沢東」路線で進んでいたものの

現在の習近平政権は「毛沢東回帰」に向かっているのだ。

習近平は毛沢東のような終身独裁を目指していて、
アメリカ・ロシアとの対立も恐れていない。

中国共産党、結党100周年を迎えた今、この先どうなっていくのだろう。

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