【感想】武士道 (岩波文庫 ) 新渡戸 稲造 (著), 矢内原忠雄訳 (その他)

1899年米国で発行

はじめに

原著 ”武士道” は1899年に米国にて英文にて発行。
本書は、矢内原忠雄氏が1938年に日本語に翻訳した作品。

えっ?新渡戸稲造著の日本語版は、無いの・・!?

そんな感想から始まってしまう武士道。
なんとなく知っているような、知らないような、
そんな武士の生きかたを体系的に説明していった本です。
日本人であれば一読の価値があります。


内容

原著 “武士道” が書かれた背景は
新渡戸稲造氏がアメリカ在住中に

『日本には宗教がないなんて!信じられない!!』

と驚かれたことに端を発しています。

海外では 『宗教=道徳教育』なんですね。
当時の日本の道徳教育の根幹は武士道だ、という結論に行きついた新渡戸氏は
日本の武士道がどのようなものかを世界に説明する著書を発行しました。

義・勇・仁・礼・誠、といった武士らしい心構えから始まり、
刀剣の存在意義、武士の妻の在り方などにも言及しています。

 

たとえば切腹の在り方。

切腹は法律上ならびに礼法上の制度であった。
武士が罪を償い、過ちを謝し、恥を免れ、友を贖い、もしくは自己の誠実を証明する方法であった。

切腹はただの敗者の自殺ではないんですね。
礼法上の制度、というほどの重みと一般性があるのはとても興味深いです。

 

女性の在り方については殆ど知りませんでした。

女子の剣術その他の武芸は、実用せられることは仮に稀であるとしても、健康上の効用があった。しかしながら有事の際には実際に用うることができた。

武士の奥さんも、剣術などを習うことが当たり前だったようです。
家を守るだけの存在ではないんですね。

まとめ・感想

本書を通じて、愛、恥、名誉、義理・・・こういった言葉が並んでいます。
現代人は日本人的な精神が欠落していると良く聞くけれども

果たしてそうだろうか?

と、思いました。

武士道の中に出てくる海外的な思想より、
日本人的な思想の方がしっくりきました。
少なからず武士の精神性は、我々現代日本人の根底にも流れているのではないかと感じました。

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